はじめに


「ジャケ買い」あるいは「表紙買い」という言葉をご存知でしょうか?

大雑把にいえば、音楽CD、小説、漫画などの抽象的なコンテンツの購入判断を、表紙あるいはジャケットを見てすることです。現代はニッチ化の時代です。コミケをはじめとした即売会ではコンテンツが氾濫し、ただでさえコンテンツの吟味が難しい音楽の購入をさらに難しいものにしています。つかみの弱い同人誌はスルーされますし、新人作家のラノベの初動は表紙が重要なファクターになっていますし、クソサムネはニコ動では見向きもされません。画像は人間が一瞬で判別できるメディアなので、コンテンツの「つかみ」はまさに画像が決めているといえます。

音楽CDの「つかみ」となっているのはジャケット画像です。SoundCloudなどの音楽サイトでも、音楽にはジャケットかそれに類するものがあります。動画や漫画の表紙買い/視聴決定は、コンテンツが画像に類するものなので判断の基準にはある程度なるでしょう。しかし、音楽はジャケット画像と中身の音楽性には技術的にはほぼ関係がありません。にもかかわらず、音楽購入に際しジャケット画像の記号で視聴を決めているというのは、かなり高度な文脈が画像に隠されていることがうかがえます。

音楽のジャケットから読み取れる情報と音楽自体には本当に関係があるのでしょうか?そこで、今回はCDの表面的な情報から得られる内容と、CDの中身の音楽の情報について調べてみました。具体的には、CDのジャケット画像から物体抽出を行い、抽出された物体の情報からCDのジャンルを当てることが出来るかを考えます。

例によって、結果のデータは同人誌に乗っていて、この記事ではツールの使い方や手法などを紹介していきます。作法的な面で変なことしてたら@iKodackまで教えてもらえると嬉しいです。ソースコードはgithubにあります。

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